元アメリカ大統領トランプ氏の敗北に湧くNY

根拠なき移民停止に振り回された世界の人々

アメリカに移民したいと思っている人達にとっては、ことある毎に移民の停止措置に関する大統領令を発令してきた元アメリカ大統領トランプ氏の言動や行動は目に余る物があり、時にはその人の人生を左右するほどの問題を巻き起こしてきました。

根拠のないDVプログラム批判は移民の国アメリカの民主主義そのものを否定し、世界中から批判を浴びてきました。特にCOVID-19のパンデミックを自身の政治ツール化して発令した移民停止の大統領は、アメリカ国内ばかりでなく世界とアメリカの分断を露わにし、アメリカ国内外でも多数の訴訟が起こりました。

移民ビザを2020年末まで停止した大統領令の影響では、DV-2020当選者は2020年4月以降の面接も急に停止され、移民ビザ取得の権利が一方的に絶たれてしまうという事態となり、その後の人生を大きく左右されてしまった方も多く存在します。

その中でアメリカ連邦裁判所の判決があり、年度末の9月にDV-2020の面接が急遽再開されるなどの大混乱となりました。

トランプ氏の敗北が決定。その時NYでは

COVID-19の影響もあり、郵便投票が実施された今回のアメリカ大統領選挙では、選挙前早々にトランプ陣営が意義を唱えており、訴訟準備をするほどの拮抗ぶりが予測されていました。

逆に考えるとそれだけトランプ氏は負ける公算が強かったのかもしれません。歴史的とも言える投票率で2020年のアメリカ大領選挙は開票当日こそ、トランプ優勢の流れとなっていましたが、激戦州のいくつかでバイデン候補が巻き返すと、途端に状況は一変し、予測通りのデモなどが各地で勃発しました。

中々進展のないままバイデン氏の優勢で緊張状態が続いていた日本時間11月8日（アメリカ7日）に、アメリカ国内主要メディアでバイデン氏が選挙人290人獲得で、当選確定のニュースが流れました。

その直後NYで歓喜が巻き起こり、その模様をレポートした現地在住の栄（Sakae）さんのYouTubeではリアルなニューヨーカーの熱狂ぶりが伝わってきます。

栄さんの住んでいる地区はNYの中心部マンハッタンとのことで、動画の中の歓声やクラクション、人々の叫びから、現地の歓喜やトランプ敗北に湧くニューヨーカーの想いが伝わってきます。

動画を観て、印象的なのはその盛り上がりと一体感。まさにアメリカ！個人の想いをさらけ出し、皆で喜びを共有している様子が伝わってきます。

更に夜になってもその歓喜の状況は収まることなく、お祭り状態が続いていたようです。

バイデン氏が勝利した以上にトランプ氏が敗北したことを皆が喜んでいるのが今回のアメリカ大統領選挙の印象的な結果だったと思います。

いずれにせよ、トランプ氏が敗北したことで、4年間続いた不条理な移民弾圧に終止符が打たれることに期待したいと思います。

※掲載したYouTube動画、写真はすべてニューヨーク在住の栄（Sakae）さんからの提供です。